言語聴覚士が使う「話を聞く力」を育む教材

言語聴覚士が使う話を聞く力を育む教材

子どもが先生の話を聞いていない、人の話を最後まで聞かずに行動してしまうなど、

「うちの子、聞く力が弱いのかな?」と思ったことはありませんか?

私の息子(5歳)も、目に入る情報に気が取られやすく、集団指示を聞きこぼすことが多々ありました。

周りが動き出したことに気付いて、何をするのかキョロキョロ。

来年には小学生になる息子。

集団での一斉指示で動くことが増えるため、今よりもさらに「聞く力」が求められるようになります。

少しでも聞く力の弱さを改善し、「聞く耳」を育てられないかと思いますよね。

そこで、この記事では私が実際に息子と取り組んだオススメの教材をご紹介します!

実際の療育現場でも活用している遊びですが、どれもお家で楽しみながら取り入れられるので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いたのは、こんな人

児童発達支援事業所で働く言語聴覚士ママ(息子5歳)。「てんとう虫の子育てブログ」で育児に役立つ情報を発信しています。

最新の手作りおもちゃは

Twitter(@tenblo10)、Instagram(@tenmama10)で紹介しています。

なぜ話を聞けない?

一言で「話を聞けない」といっても、なぜ聞けないのか、それには様々な要因が影響しています。

幼児期~学童期の段階では、

  • 集中力がもたない
  • 周りの音や刺激(光や風でひらめく壁かざりなど)に気を取られている
  • 聞く姿勢を維持することが難しい
  • 聞けない子に影響されて聞けなくなる
  • そもそも、先生の話や指示が長い

などの影響が考えられます。

その子自身の問題として叱責するよりも、環境であったり、注意喚起をしてから話す、指示は分かりやすく短めにといった対処をすることが大切です。

「しっかり聞きなさい!」と怒ることは、効果的な対処ではありません。

これらを踏まえた上で、「聞く力」を育むおすすめ教材をご紹介します。

話を聞く練習になる「スリーヒントゲーム」

こちらは、クイズのようにして楽しみながら取り組める

「おさるのジョージのスリーヒントカードゲーム」

おさるのジョージ スリーヒントカードゲーム

カードを2~4枚並べて見せ、「今から3つお話するから、よく聞いててね」「どのカードのことかな?」とクイズを出します。

最後の3つ目までよく聞いておかないと正しいカードを選べない、というもの。

お子さんに合わせて並べるカードの枚数を調整して、最後には「今とっても良く聞けてたね!」と褒めてあげられるレベルにして楽しむこともポイントだと思います。

聞く聴くドリル

「聞く力」を高めるため、楽しみながら聞き取る練習ができるようになっている

「聞く聴くドリル」

さまざまなパターンの問題があり、ゲーム感覚で「聞く力」を育むことができます。

STEP1の対象年齢は「おもに4歳から」STEP2は「おもに5歳から」


STEP1での解答方法は、口頭および指差しが基本。

STEP2では、聞きながら鉛筆で迷路のように辿っていく課題や、聞こえた音の数を〇で書くなど聞きながら鉛筆を動かすという同時処理の練習にもなります。

そして、嬉しいのは、アプリで付属CDの音声が聞けるダウンロードサービス!!
スマートフォンやタブレットでも問題の音声が聞け、「はやい」「ふつう」「ゆっくり」3段階の速度調節もできます。

日常のなかで、取り組めること

教材を使う形ではなく、日常の中で「聞く力」「話を聞いて動く力」を育むのにお薦めするのは、

「スーパーでお使いごっこ」

お買い物をするときに、「トマトとなすびをとってきて」「ピーマンと人参をとってきて」というようにお願いして、スーパーの中でお使いをしてもらいましょう。

しっかり聞いて覚えておかないと!」という気持ちを育むねらいです。

1~2個のお使いができたら、3個(トマト・きゅうり・ピーマン、など)と増やしてみたり。

普段よく行く、何がどこにあるのか大体わかるスーパーが望ましいです。

ささっと買い物を終わらせたい気持ちをこらえ、子どもに張り切ってお使いしてもらうと、

子どもも「役に立ったでしょ?」と、何だか得意気になったりしますよ(^^♪

まとめ

子どもの「聞く力」を育む教材、遊びをご紹介しました。

「しっかり聞きなさい!」と怒る前に、この子は、

どうすれば聞けるかな?

どんな配慮があるといいかな?

どんな時に、どんな理由で聞けていないかな?

と、分析してみてください。

そして、たとえその時しっかり聞けていなくても、自分で「どうすればいいの?」と先生や周りにヘルプを出せる行動がとれることって、とても大切です。

大人が叱責を続けることで、ヘルプを出せなくなり(怒られたくないから)、余計に困ってしまう悪循環に陥ることは避けたいですね。

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