言語聴覚士が使うことばの療育アイテムを紹介

言語療法アイテム

息子の夏休みが、よーーやく終わりました。。

とっても充実していましたが、、

2学期が始まった今日この日、よくやったと自分を褒めてあげたい気持ちでいっぱいです(*´з`)

余力を失っている夏休みの間、まったくブログを書けませんでしたが、再開したいと思います♪

今回は、小児言語聴覚士である私が、ことばの療育で使っているおもちゃやカード類の中で市販品(購入できるもの)、あとオススメの書籍も紹介したいと思います。

お子さんの言葉がおそい、ことばを引き出す関わりってなに?どうしたらいいの?家でできることはある?と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いたのは、こんな人。

児童発達支援事業所で働く言語聴覚士。5歳男子のママ。「てんとう虫の子育てブログ」で育児に役立つ情報を発信しています。

【ことばの発達とは】話し言葉だけに注目していませんか?

言語聴覚士は、お子さんが「なかなか言葉が出ない」「ことばが不明瞭」「もう〇歳なのに、単語しかでない」など、お子さんのことばの発達を心配している保護者さんからの相談を、常日頃お受けしています。

例えば、なかなか言葉がでないお子さんと遊ばせていただく初回。

言語聴覚士が、そのお子さんの何を注意深くみているかというと、

ことばを習得するための準備ができているかな?という点。

ことばの習得は、理解が先!

1歳を過ぎたあたりから初語(初めての言葉)が出るようになりますが、なかなか喋らないと親は心配になってきますよね。

そんなとき、親御さんは「ことばが出るかどうか」に注目しています。そして、もっと話してほしいという気持ちから「これは〇〇」「これは△△」と教え込もうとしていたり。。

お気持ちはとても分かりますが、教え込んだとて、お子さんのことばの力は伸びないのです。

言語聴覚士は、そのお子さんの、ことばが出るまでの準備は今どの段階かな?と思って、お子さんと接しています。

言葉が出る前の時期、前言語期に養われることばの土台。

これについて、少し説明します。

前言語期に養われる、ことばの土台とは

前言語期といわれるこの時期に、赤ちゃんはことばの土台を養っています。

土台とは、追視(周囲のものへ反応する)であったり、アイコンタクト、指差し、喃語(あーうーなど)発声がみられるかといった、

「声・動作・表情で自分の意思を伝える」こと。

「三項関係」という、自分・あなた・もうひとつ、という3つの関係がわかっているかも大切な土台です。具体的に言うと、ママと2人でお散歩中に、犬を見かけた時に「ワンワン!」と犬とママを交互に見ながら伝えてくるような様子のこと。

そして、ことばの理解がある程度溜まってきた先に、初語(はじめての言葉)が出てきます。

言葉の発達がゆっくりである理由は、お子さんによって異なりますが、ことばを促すためにできることとして有効な方法があります。

それは、「遊び」

早く言語療法に通わせなくちゃ!と思われていたかもしれませんが、それは少し違います。

就園、就学前の小さなお子さんで、言葉の発達がゆっくりな場合、言語聴覚士は、その子にカスタマイズした「考えられた」遊びで、お子さんの言葉・コミュニケーション力の発達を促しています。

そうは言っても、子どもと遊んで言葉を促すって、どうやったらいいの??と思われるでしょう。

まず参考にしていただきたいおすすめの本は、言語聴覚士 寺田奈々先生の著書。言葉の発達段階別に色々な遊びのレパートリーが紹介されていますので、非常に分かりやすい内容となっています。

言語聴覚士が愛用しているおもちゃ・カードはこちら

私が実際に言語療法でよく使っているおもちゃやカードをご紹介します。

が!!その前に、大切なことを説明します。

遊びの中でことばの発達を促す関わりとして、とても大切なこと。

それは、「正しい言葉・発音で言えること」とかではありません。

お子さんが伝える手段は、言葉以外でもいいのです。ジャスチャー、発声、視線でも。自分にできる手段を使って相手に伝え、それを大人が受け取る。

お子さんが「伝わった!」と感じる瞬間を大切にしましょう。

正しい発音よりも、もっと大切なこと

正しい発音より、もっと大切なことについて、以下の書籍から抜粋します。

子どもはまねができると思ったらまねをします。子どもがまねをしないときは、自信がないと判断し、強要するのはやめてください。

まねを促すときは「まねしてくれたらラッキー」という気持ちでいてください。

発音がはっきりしない場合や単語の一部を省略する場合に、言い直しをさせないでください。

言い直しを促すと、「あなたのことばは間違っている」というメッセージとなり、子どもの話す意欲を低下させるデメリットがあります。子どもは、その時点でのできうる限りの表出をしています。

その子どもにとってのベターな表出を何度も繰り返す経験を通して、明瞭になっていく可能性があります。また、子どもの不明瞭な表出に対して「りんごだね」と大人が見本を示すことも有効な方法です。               引用文献 学校でできる言語コミュニケーション発達支援入門

それでは、私が言語療法で使っているカードや遊びなどを紹介します!

100均などで手に入る物も多いので、参考にしてみてください。

くまさんパクパク遊び

セリアで購入できるクマさんのごみ箱(顔の部分がパカパカ開くようになっています)と、食べ物カードは、チラシを切り取って画用紙に貼ったもの。

「クマさん、お腹ペコペコなんだって~」という設定で、食べさせてあげるやりとり遊び。

この遊びは、男女問わず気に入ってくれるお子さんが多いので、よく使います。

食べ物の名前を言わせよう!などと思わず、楽しみながら「美味しい~」の気持ちをジェスチャーで共有してみたり、「次はトマトが食べたいって」と声かけし、お子さんに選び取ってもらうなど、楽しみながら一緒に遊びます。

ダイソーの絵あわせカード

ダイソーの絵あわせカードは、絵のマッチングはもとより、マッチングした後に、先ほど紹介したクマさんに食べさせてあげたり、好きメニューを伝えてもらったりして使っています。100均、さまさま☆

くもんのひらがなことばカード

くもんの絵カードも、丈夫で使いやすく絵も分かりやすいです。

動作のことば学習カード

単語から、なかなか文になっていかない、というケースなどで使うカードです。

まずは、言わせようとするのではなく、3枚ほどカードを並べて、「はしる、ちょうだい」と声掛けし、そのカードを手渡してもらう所から始めましょう。

注)この時、「てをあらう」と「てをたたく」など動きが似ているものを並べると混乱しやすいので、違いが分かりやすいものを並べてください。

↓こちらから購入できます。

はらぺこあおむしのメモリーマッチカード

はらぺこあおむしは、多くのお子さんが絵本に親しんでいて馴染みがあるので、ウケの良いカードの1つです。

同じ絵を探してマッチング遊びや、カードを裏返して神経衰弱としても遊べます。

ことばの発達を促すおすすめのおもちゃ

おもちゃは、年齢別にたっくさんのレパートリーがあるので、選び難いですが、この記事では、ことばが出る前のお子さんでも楽しんで遊べるおもちゃを1つご紹介します。

言語療法では頻出おもちゃ くるくるチャイム

低年齢のお子さんから楽しめるおもちゃ「くるくるチャイム」

ボールの色が4色あるので、「赤ちょうだい」「黄色どうぞ」など、やりとり遊びを意識したりして楽しめます。

ひらがなの練習におすすめの教材はある?

就学前あたりになりますと、ひらがなを書けるようにと思われる方が多いです。

また、早期教育ブームもあるのか、早い時期からひらがなを教えたいと思う方もいるよう。そんな方には、こちらの記事で詳しく説明しているので、参考にしてください。

まとめ

私が、言語療法を行う中で、取り入れている絵カードやおもちゃなどを紹介しました。

市販品であり、手に入りやすいものを厳選して紹介しましたが、実際には、お子さんそれぞれにカスタマイズした手作りの教材もよく使います。

一人として同じお子さんはいませんからね。私は、そのお子さんが好きな遊び、好きなキャラクターなどを取り入れて

「なんせ楽しく!!」をモットーに、日々言語療法をしています。

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